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齊藤聡 "齋藤徹の芸術 コントラバスが描く運動体" [Book]

価格: 3,300円(税込)

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Label: カンパニー社

2019年に惜しくも世を去ったコントラバス奏者、齋藤徹。70名以上におよぶ関係者からの聞き取り、残された音盤約60枚を読み解くことで描き出される、ひとりの音楽家の肖像と軌跡。ジャズ、タンゴ、邦楽、雅楽、能楽、巫楽、即興音楽、クラシック、現代音楽、うた、ダンス、舞踏、書、詩、美術、演劇など、あらゆる表現領域を巻き込みながら、アジア、ヨーロッパ、北米、南米を自由に旅する——日本の音楽の特異点、いまなお蠢き続ける運動体=「齋藤徹の芸術」とはなにか。

—はじめに

1 コントラバスを手にするまで
溝入敬三との出会い/東京/大学

2 コントラバスとの出会い
再会/井野信義/騒

3 転機
富樫雅彦/高柳昌行/初リーダー作/アルゼンチン・タンゴ/豊住芳三郎/栗林秀明、バール・フィリップスとの出会い/日本の私

4 タンゴ、ピアソラ、南米
ブエノスアイレスのあとに/ピアソラ再発見/最初のピアソラ・アルバム/次のピアソラ集に向けて/コントラバヘアンド、南米音楽/アウセンシャス 不在/乾千恵のピアソラ

5 日本の伝統音楽とのコラボレーション
沢井箏曲院/沢井一恵/ストリング・カルテット/向こう受け/演劇、箏アンサンブルの拡張/八重山游行/久田舜一郎

6 韓国
韓国への視線/ワールド・ミュージックという流行/韓国のシャーマニズム/金石出/いきなり韓国/韓国音楽、邦楽、ジャズ/ユーラシアン・エコーズ四部作/Koto Vortex/ストーンアウト/ユーラシアン・エコーズ第二章/その後のストーンアウト

7 ヨーロッパの自由即興
ミシェル・ドネダ/ムオーズ/ジョエル・レアンドル/ドネダとのはじめての日本ツアー/二〇〇一年の春の旅/ローレン・ニュートン/二〇〇三年の春の旅/レ・クアン・ニン/二〇〇三年の春の旅 その二/Orbit――月に打たれて/ドネダの来日は続く/ジョン・ブッチャー、フローリアン・ヴァルター

8 黒潮
ザイ・クーニン/ザイと齋藤との出逢い/福岡アジア美術トリエンナーレ/ペイガン・ヒム/妄想のワールド・ミュージック

9 ジャズには回帰しないのか
ジャズへの接近/往来トリオ/明田川荘之/齋藤徹プレイズ・ジャズ/永武幹子

10 アート
大成瓢吉/小林裕児

11 コントラバス
奇妙な楽器/ガット弦/ピックアップ/弓/パナリ/コントラバヘアンド/インヴィテイション/バール・フィリップス、井野信義とのトリオ/バール・フィリップス、ジョエル・レアンドル、ウィリアム・パーカーとのカルテット/古いコントラバス/井野信義とのデュオ/ORT/ベースアンサンブルの結成まで/ベースアンサンブル弦311/セバスチャン・グラムスとのデュオ/還暦

12 「どこのもの」でもない即興
今井和雄/喜多直毅/かみむら泰一/クリス・ヴィーゼンダンガー/メアリー・ダウマニー/長沢哲/川島誠/いずるばでのワークショップ

13 身体表現
ジャン・サスポータス/矢萩竜太郎/皆藤千香子/ジャッキー・ジョブ/南貞鎬/岩下徹/佐草夏美/木村由/庄崎隆志

14 ことばとうた
酒井俊/うたをさがして/オペリータ うたをさがして/オペリータのあとで/スロッギーのワルツ

15 弱さの力
病身チゥム/障がい/弱さの力/メメント・モリ

—おわりに
—註
—「徹の部屋」公演記録
—索引

著者:齊藤聡(さいとう・あきら)
音楽ライター。共著に『阿部薫2020 僕の前に誰もいなかった』(文遊社、2020年)、『AA 五十年後のアルバート・アイラー』(細田成嗣編著、カンパニー社、2021年)、『開かれた音楽のアンソロジー:フリージャズ&フリーミュージック1981–2000』(TPAF、2021年)、『アート・クロッシング第3号 特集:高木元輝 フリージャズサックスのパイオニア』(TPAF、2022年)など。『JazzTokyo』,『ele-king』、『Voyage』、『New York City Jazz Records』、『Jazz Right Now』、『Taiwan Beats』などに寄稿。
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